2018年10月6日土曜日

4.1. トヨタとソフトバンクの自動運転技術についての協働

トヨタ自動車とソフトバンクがモビリティサービスの構築に向けてタッグを組んだというニュースが出ました。

REUTERS 焦点:トヨタとソフトバンク、危機感が溶かした「水と油」

CNN BUSINESS: SoftBank and Toyota want driverless cars to change the world

個人的には、この同盟は上手くいくのではと思います。これは電池技術の開発などではなく、自動運転技術という点だからです。車とソフトウェアの融合は、やはりそれぞれ強みをもつ会社が協力した方が、開発を早期に進めることが期待できます。これは技術的な面での視点です。

その一方で、ビジネスの視点でみると、両社の認識の違いは埋められないものがあります。特にソフトバンク側は「将来の社会で車は単なるパーツにすぎない」と語っており、トヨタは「車は車以上の存在」というスタンスです。

これまでのビジネスは、車を一つのカテゴリーとしてビジネスが行われて来ました。車の中で自動車会社は差別化した車を販売してきました。しかし、将来の社会ではIoTに表現されるように、人、モノが繋がり街全体でひとつのビジネスカテゴリーのようになると予想されます。その中で車が果たす役割は何か?自動運転技術が普及すると「車は単なるコンポーネントにしかならない」のは容易に想像できます。そこに両社の将来のビジネスがかかっているのでしょう。

ソフトバンクは将来のビジネスフィールドを探り、トヨタはそのビジネスでファーストムーバーとしての立場を確立し、車ビジネスをよりサスティナブルなものにすることがそれぞれの目的として推測されます。

最後に、トヨタ側は「あらゆる製品の中で愛がつくのは車だけ」と考えているのは非常に興味深く印象強かったです。「愛パソコン」とは言わないですよね。

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